2020年のSUPER GT

2020年 SUPER GTの概要

2020年のSUPER GTシリーズは、当初予定されていた日程から大幅に変更され、7月18・19日に富士スピードウェイで開幕し、11月28・29日にも同会場で閉幕する形で全8戦が行われました。この年は新型コロナウイルスの影響により、シリーズは様々な調整を余儀なくされました。

開幕日程の変更

もともと、2020年のシリーズは4月11・12日に岡山国際サーキットで開幕し、11月7・8日にはツインリンクもてぎで閉幕する予定でした。しかし、ウイルスの感染拡大を受けて、初めのレースは延期され、最終的には7月にまでずれ込みました。また、マレーシアやタイにおける海外ラウンドは、開催が見送られることとなりました。

2020年の東京オリンピックが予定されていた影響で、富士スピードウェイでの夏のレースを緊急に別の日程に組み込む必要が生じ、これに伴いさまざまな調整が行われました。最終的には、富士スピードウェイでの公式テストを6月末に行い、7月に岡山での第1戦を迎えました。

レギュレーションの見直し

2020年は、GT500クラスの車両において、DTMとの共通レギュレーション「クラス1」が全面的に適用されました。これにより、ボッシュ製のエンジンコントロールユニットやセンサ類が全車両に導入され、GT500の統一性が高まりました。さらに、エンジンは運転席の前に配置することが義務付けられ、車両の設計にも影響を与えました。

また、新たにフルコースイエロー（FCY）が導入されることで、安全確保の観点からレース運営も大きく変わりました。この制度は、レース中の安全上の問題に対処するための手段として、オーバーテイク禁止など、新たな運用ルールが設けられました。

チームとドライバー情報

2020年の参加チームは、GT500クラスではトヨタ、ホンダ、日産が参戦を継続。トヨタ陣営はGRスープラに基づく車両を導入し、日産はGT-Rを使用、ホンダはNSXを採用しました。また、TEAM MUGENは新ドライバーを起用し、各チームのドライバーラインアップにも変化が見られました。

GT300クラスでも新たに参戦するチームが複数あり、例えばつちやエンジニアリングはポルシェ・911 GT3 Rに変更し、埼玉トヨペット Green BraveはGRスープラに乗り換えるなどのおおきな動きがありました。

感染対策と運営方針

全レースが無観客または制限された観客数で行われ、感染防止対策が徹底されたことがこの年の特徴です。これにより、安全を守りながらもレースを継続するための新たな手段が求められました。

2020年のSUPER GTシリーズは、新型コロナウイルスの影響下で例年とは異なる形で進行しましたが、多くの関係者の努力により、無事にシリーズを完了することができました。これは、今後のモータースポーツ活動の参考となる重要な経験となりました。

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